PMはどこかで腹をくくらないといけない。

一般的にシステム開発はチームで行うものです。
2・3人の小回りの効くチームから1000人を超える軍隊のようなチームまで規模は様々ですが、複数の人が関わることに違いありません。
そのピラミッドの頂点にはチームをまとめるPMがいます。
PMにはチームを引っ張っていく役割があり、たとえ判断が難しい状況であっても決断を下さなければいけません。
PMも人間なので、みんなの意見を聞くことを第一にするタイプ、自分の考えが正しいと信じて道を進むタイプなど、いろいろなタイプがいます。
一見すると相反するこの2つのタイプですが、優秀なPMはこの2つの能力を兼ね備えているのかもしれません。


プロジェクトを推進する上で、メンバーの意見を聞くことはとても重要なことです。
さまざまな視点から意見を集めるによってプロジェクトの目的に適した方法が見つかるではなく、円滑なコミュニケーションの手助けにもなるでしょう。
しかし、アプローチの大きく異なる方法を1つにまとめる作業は容易ではありません。
仮にできたとしても、その方法は「平均値」になる可能性が高くなります。
いいところ取りをしようとした結果、解決したい範囲はカバーしていても、その効果は低くなってしまうでしょう。


一方で、自分の考えを重視するPMはともすると独裁的になりがちです。
ひとたび問題が発生するとメンバーからの信頼を失うだけでなく、デスマーチへの道をまっしぐらに進むことにもなりかねません。
そうなればもはや言い争いをしている場合ではなくなります。


PMはプロジェクトの目的に最適な方法を採用し、かつメンバーの信頼を得ながらプロジェクトを推進しなければいけません。
その上でポイントとなるのは、PMが明確な方針を打ち出した上でメンバーが各々の視点から多様な意見を出し、PMがプロジェクトの目的に最も適したものを判断するということです。
そうすることで、PMはその役割を最も良い形で果たすことができるでしょう。
そのような意味において、PMはどこかで腹をくくらないといけません。
見えるもの、見えないものがあることを認めた上で、見えるものは確実にやっつけて、見えないものと戦っていくしかないのかもしれません。


ということを先輩を見ていて思いました。
先輩と同じ歳になるころにはそんな仕事ができるようになりたいものです。