”毎日見るものなんだぞ!ちょっとしたことじゃない。ちゃんとやらなきゃいけないことなんだ。”

アップルのデザイン ジョブズは“究極”をどう生み出したのか

アップルのデザイン ジョブズは“究極”をどう生み出したのか

アップルのデザインに対する想いがつまった一冊。
記事タイトルは本書から引用。


個人的には第2章「分解してわかるアップルデザインの真髄」が特におもしろかった。


ユーザがはじめてiPhoneに触れるSIMカードカバーと押出ツールの作りこみ。

ユーザが直接触れる数少ない物理スイッチの”カチカチ”というクリック感へのこだわり。

切削加工やスポット溶接など従来では考えられなかった生産技術の適用。


自らが理想とするユーザ体験を実現するためには生産効率が犠牲になっても構わない。
何が何でもこの外観の製品を作るんだという強い意志が1つ1つの部品から感じられる。

iPadiPad2のボディー内側の切削痕を見ると加工技術の進化がよくわかる。

Apple Remoteの断面図は、もはや一目ではどうやって加工したのかわからないレベル。


外観を研ぎ澄ましていったら結果的に”内部”も美しくなった製品の分解図はメカ好きにはたまりません。

魂が細部に宿った製品の内部構造を覗いてみたい方はぜひ。


自戒の意味をこめて、最後に本書から一文を引用しておく。

ほとんどの人は、モノ作りに十分な時間やエネルギーを費やしていない。